温泉&旅 倶楽部

泉質別の解説

一般的な適応症と禁忌症、各泉質別の適応症と禁忌症をご紹介します。

⑦酸性泉

Acid springs

殺菌力抜群の「皮膚病の湯」

温泉水1kg中に、水素イオン (H?)を1mg以上含有している温泉。
多くの場合は、遊離硫化水素(H2S)が含まれ、強い酸性を示す。
殺菌力が非常に高く、肌表面のトラブルの原因を広く取り除くので、「皮膚病の湯」と言われている。
水虫にも効果的だ。
「酸性泉」は、アトピー性皮膚炎の黄色ブドウ球菌の殺菌にいいとされる。
実際に、アトピー性皮膚炎患者の炎症部位を調べると、黄色ブドウ球菌という、有害な細菌が多く存在していることがある。黄色ブドウ球菌は酸性の環境では繁殖が抑えられ、中性~アルカリ性の環境下で増えやすい性質がある。健康肌では皮膚表面が弱酸性であるのに対し、アトピー肌では弱酸性に戻す働きが弱い傾向とされるという。このように、アトピー性皮膚炎は、温泉療法によって改善される可能性が高く、特に「酸性泉」が効果的のようだ。
他に、泉質別適応症には、尋常性乾癬、耐糖能異常(糖尿病)、表皮化膿症とある。
さらに白癬(はくせん)症、トリコモナス膣炎、疥癬(かいせん)等にも効果があるという。
「酸性泉」は、刺激が強いので、肌の弱い人には適さず、「湯あたり」しやすい泉質でもある。
気になる方は、入浴後にシャワーで温泉を洗い流した方がいいだろう。浴用の泉質別禁忌症としては、皮膚又は粘膜の過敏な人、高齢者の皮膚乾燥症(※硫黄泉と同じ)。
これほど、殺菌力が強い泉質ゆえ、飲用の泉質別適応症はない。胃をただれさせる危険性があるからだ。
温泉法改訂前は、飲用の適応症に「慢性消化器病」があったが、どうしても飲用したい場合は、水で薄めてから飲んだ方が無難である。
「酸性泉」~殺菌の湯と、「硫黄泉(硫化水素型)」~美肌の湯の組み合わせの泉質は、名湯と呼ばれる温泉に多い。ただし、効能が強い分、肌への負担も多いという事を覚えておいて欲しい。

泉質別適応症 浴用

アトピー性皮膚炎、尋常性乾癬、耐糖能異常(糖尿病)、表皮化膿症

飲用

なし

泉質別禁忌症 浴用

皮膚又は粘膜の過敏な人、高齢者の皮膚乾燥症 ※硫黄泉と同じ

飲用

なし

  • ■旧泉質名・・・酸性泉(新泉質名と同じ)
  • ■湯の色・・・白濁~灰色
  • ■味・香り・・・酸味・刺激臭(硫黄泉とのミックスの場合、硫化水素臭)
  • ■湯ざわり・・・入浴直後にピリピリ感
  • ■主な温泉施設・・・福島県・岳温泉「お宿花かんざし」/栃木県・塩原温泉郷・新湯温泉「奥塩原高原ホテル」/群馬県・万座温泉「万座プリンスホテル」/長崎県・雲仙温泉「雲仙福田屋」
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一般的適応症

※すべての泉質に関わる適応症。

浴用

筋肉若しくは関節の慢性的な痛み又はこわばり(関節リウマチ、変形性関節症、腰痛症、神経痛、五十肩、打撲、捻挫などの慢性期)、運動麻痺における筋肉のこわばり、冷え性、末梢循環障害、胃腸機能の低下(胃がもたれる、腸にガスがたまるなど)、軽症高血圧、耐糖能異常(糖尿病)、軽い高コレステロール血症、軽い喘息又は肺気腫、痔の痛み、自律神経不安定症、ストレスによる諸症状(睡眠障害、うつ状態など)、病後回復期、疲労回復、健康増進

飲用

※飲用には一般的適応症はありません。

一般的禁忌症

※すべての泉質に関わる禁忌症。

浴用

病気の活動期(特に熱のあるとき)、活動性の結核、進行した悪性腫瘍又は高度の貧血など身体衰弱の著しい場合、少し動くと息苦しくなるような重い心臓又は肺の病気、むくみのあるような重い腎臓の病気、消化管出血、目に見える出血があるとき、慢性の病気の急性増悪期

飲用

※飲用には一般的禁忌症はありません。

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この記事の執筆者

執筆者:温泉コム株式会社 CEO 大竹仁一

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